Calender
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>

Selected Entries
Categories
Archives
Bookmark
Profile
Search This Site
     
Others

雑想ノート

短文や感想(ネタバレ注意)。
創作・二次創作・ジャンル問わず雑多煮投下。
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

Posted by スポンサードリンク
- / / - / -
なきたいのくらやみに 9
慌しく屋敷に帰っていった三人を見送って、感傷に浸る時間もなく店の準備に取り掛かる。「まったく、朝から騒々しいんだから」声は誰に拾われることもなく宿屋の中に溶けてきえる。言葉が嬉しかったのは事実。緩む顔をだらしないなぁと実感しながらも治すことはなく。

「さて、今日も一日がんばりますか」


流れ星が落ちるよりも少しだけ前の話。
Posted by 藍和
SN小話 / 14:29 / - / -
なきたいのくらやみに 8
宿屋に行くと案の定、先についていたポムニットさんがフェアさんと話をしているところだった。しきりに頭を下げるポムニットさんの様子からまた姉さんが何かしたことは見て取れた。詳しく聞きたいものの時間がない。「おはよう。フェアさん、ポムニットさん」声をかければふたりが一緒にこちらを見た。その顔はまさしく「やっぱり来た」と語っている。

「姉さんは?」

聞きたくなかったけれど聞くしかなかった。

Posted by 藍和
SN小話 / 13:21 / - / -
なきたいのくらやみに 7

宿屋に着くとお嬢様の姿はなく、けれど店の準備も始まっていなかった。閉め切られた建物の様子を探ると、フェアさんの部屋の窓が開いていた。こっそりと覗き込めば、フェアさんのベッドで眠るお嬢様。どういうことでしょう?首を傾げれば「おはようポムニットさん」と背後から声がした。驚いて振り向くと、身支度を整え終えたフェアさんがミントさんのところからもらってきたのであろう野菜を抱えて経っている。本当にどうなっているのでしょう?

「えっと、説明しなきゃ駄目よね」

フェアさんの言葉に首を縦に振る。凄く困っているような顔をしていたけれど多分、私も同じくらい複雑な顔をしていただろう。
Posted by 藍和
SN小話 / 09:05 / - / -
なきたいのくらやみに 6

「ぐ」

うめき声が自分のものだと理解するのに数秒の逡巡。ぼうっとしながらも顔を上げると引きつった顔のフェアが見えた。(思い切り踏んづけやがったわね)腹のあたりをさすりながら睨むとフェアがどうして、と声を漏らした。どうして?そんなのきまってる。

「あいたかったからよ」

理由なんてそれで充分。

Posted by 藍和
SN小話 / 13:44 / - / -
なきたいのくらやみに 5
太陽が昇り始める少し前に目が覚めるのはもうフェアの習慣となっていた。薄暗い部屋の中ベッドから身を起こすとカタカタと音がして、気になって目をやると窓がほんの少し開いている。閉め忘れたのかと床に素足を下ろすと、と冷たく硬質な感覚ではなくぬくもりひとつ。ついで何かが潰れたような声。思わずベッドの上に飛びずさり、恐る恐る床を除き見ると。見慣れた金茶の長い髪にうさぎのぼうし。

「リシェル?」

声は、我ながら間が抜けていたと思う。

Posted by 藍和
SN小話 / 10:07 / - / -