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雑想ノート

短文や感想(ネタバレ注意)。
創作・二次創作・ジャンル問わず雑多煮投下。
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なきたいのくらやみに 6

「ぐ」

うめき声が自分のものだと理解するのに数秒の逡巡。ぼうっとしながらも顔を上げると引きつった顔のフェアが見えた。(思い切り踏んづけやがったわね)腹のあたりをさすりながら睨むとフェアがどうして、と声を漏らした。どうして?そんなのきまってる。

「あいたかったからよ」

理由なんてそれで充分。

Posted by 藍和
SN小話 / 13:44 / - / -
なきたいのくらやみに 5
太陽が昇り始める少し前に目が覚めるのはもうフェアの習慣となっていた。薄暗い部屋の中ベッドから身を起こすとカタカタと音がして、気になって目をやると窓がほんの少し開いている。閉め忘れたのかと床に素足を下ろすと、と冷たく硬質な感覚ではなくぬくもりひとつ。ついで何かが潰れたような声。思わずベッドの上に飛びずさり、恐る恐る床を除き見ると。見慣れた金茶の長い髪にうさぎのぼうし。

「リシェル?」

声は、我ながら間が抜けていたと思う。

Posted by 藍和
SN小話 / 10:07 / - / -
なきたいのくらやみに 4
明け方になっても過ぎてもポムニットさんと姉さんの姿が屋敷には見あたらない。父さんが動き出す前にそろそろ呼びに行くべきだろうかと身支度を整えて考える。今から出れば朝食の時間には帰ってくることができるだろうしお咎めも最小限に留められる。剣を片手に部屋を後にする。庭師かメイドに何か言われたら剣の稽古だと言い張ればいい。玄関を出て飛び込んできたのは白んだ空。そして案の上早起きの執事に「おはようございます。朝早くから稽古ですか、おぼっちゃま」と声をかけられた。「おはよう」と返して庭を足早に駆け抜ける。庭が広すぎるのも困りものだと朝露に濡れた草の上を走りながら思った。
Posted by 藍和
SN小話 / 12:35 / - / -
なきたいのくらやみに 3

本当に、とポムニットはため息をつく。ひとつつくたびに幸せが逃げていってしまうといっていたのはこの家の主人の子息で。それでもため息をつかなければやっていられない。どうしてあの娘は領家のお嬢様として行動がとれないのだろう。友人を案ずる気持ちもわかるしポムニットとてフェアに好意はもっている。だから頭ごなしに否定することはできない、が。いくらなんでも深夜に屋敷を抜け出すとはどういうことなのか。ともかく目的地はわかっている。だとしたら誰かが気づく前に連れ戻すことが最善で自分の任務だろう。
Posted by 藍和
SN小話 / 08:53 / - / -
なきたいのくらやみに 2
闇がすべてを隠してくれるのだから泣けばいいのにとリシェルは思う。そうしてそんな夜こそそばにいてやりたいのだと。暖かな飲み物をポットにつめて、そろり広い廊下を探る。この家は大きいのにつめたい。誰も通らないのを確認できれば、することはひとつだった。(闇に身を翻す)
Posted by 藍和
SN小話 / 13:44 / - / -